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■骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

 骨粗鬆症は、骨からカルシウムが溶け出し、骨の量が、同性で同年代の人に比べて病的に減少して、骨がちょうど大根に「ス」が入ったようなスカスカの状態となり、このために骨折や椎体の変形および腰背痛などの臨床症状を呈し、ふつうの生活をしていても困るほど骨が弱くなる病気です 。老化や閉経による女性ホルモンの減少が原因となるため、年寄りの女性に多くみられます。

 骨の量は健康な人では、成熟とともに増加し、30〜40歳代で最大骨量に達しますが、女性ではとくに閉経後に低下していきます。そして、70歳を超えた骨粗鬆症患者では、最大骨量の半分にまで減少するといわれています。

【原因】

 この骨量の減少は、いろいろな原因でおこります。老年以前の閉経後の女性に多く発生するものが、閉経後骨粗鬆症です。閉経をはさんだ40歳代から50歳代にかけて始まり、閉経後20年以内に発症し、とくに60歳以上の女性に圧倒的に多くみられます。老 年期に認められるのは、老人性骨粗鬆症といわれ、男性でも80歳以上で、発生率が高く なります。一般に女性では55歳、男性では70歳が、骨粗鬆症の発生する"危険年齢"です。

 閉経後骨粗鬆症は女性ホルモンの分泌の低下によって、老人性骨粗鬆症は老化にともなうビタミンD代謝機構の異常によって、腸管からのカルシウムの吸収に異常をきたし、カルシウム不足を招きます。そして、骨の吸収(骨からカルシウムがぬけ出る)が亢進、あるいは形成が低下することにより、骨はもろくなります。骨の減少を進行させるその他の原因(因危険子)として、若いときの偏食(とくに牛乳、小魚などのカルシウムの摂取不足)、運動不足、日光浴不足、卵巣切除や胃腸の手術、糖尿病などがあげられます。

【症状・診断】

 もろくなった骨は、尻もち、せき、くしゃみなどで、かんたんに胸腰椎部の椎体に圧迫骨折をおこします。この痛みは立つことも寝返りも出来ないほどです。

 脊椎骨折の数が多くなれば、脊椎変形を生じ、身長が低くなり腰や背中はまるくなります。その結果、腰背部の筋肉はつねに緊張をつづけ、慢性の腰背部痛を生じます。閉経後に慢性の腰痛がつづき、身長が縮み始めたら、骨粗鬆症のシグナルと思ってよいでしょう。 ごく軽い転倒でも、簡単に大腿骨頸部骨折や腕、手首の骨が折れることがあるので注意が必要です。

 診断は、以上の症状に加え、脊椎エックス線写真の骨濃度低下や、骨の量を測定する検査(骨密度測定法―DXA法、MD法、超音波法)で骨密度の測定で行ないます。

 しかし、骨粗鬆症以外にも、がんの骨への転移、慢性関節リウマチ、多発性骨髄腫など骨の減少をきたす疾患があるため注意する必要があります。一般的に、これらの病気は血液検査に異常を認めますが、骨粗鬆症では異常を認めないのが普通です。

【治療】

 治療法は、脊椎の圧迫骨折による急性の腰背痛に対する治療と、脊椎変形にともなう慢性の腰背痛に対する治療、それに骨量の減少を緩和する薬物療法とに分けられます。

 圧迫骨折による激しい痛みは、10〜20日ほど安静に寝ていれば軽快しますが、痛みに対しては、消炎鎮痛薬や骨の吸収を抑制するカルシトニンという薬の筋肉内注射(週2回注射)が有効です。その後はコルセットをつけて、出来るだけ早く起立歩行練習を始めますが、痛みが軽くなったらコルセットははずすようにします。あまりコルセットにたよって いると筋肉が弱くなってしまいます。

 注意すべきことは、加齢とともに食事からのカルシウムの摂取不足と腸管からの吸収低下が起こることです。そして、このカルシウムの食事からの摂取不足が長く続くと、カルシウムが骨から溶け出して骨が弱くなり骨折を起こし易くなります。高齢者が骨折をおこすと、急に寝たきりになるため痴呆になってしまうこともあることです。したがって骨折をおこす前に、この骨粗鬆症を予防することが大切なのです。

 骨粗鬆症の治療薬には、腸管からカルシウムの吸収を促進する薬(ビタミンD3),骨の吸収を抑制する薬(カルシトニン、女性ホルモン、ビスフォスネート、イブリフラボン) や骨形成を促進する薬(ビタミンK2)などが使われます。

 女性ホルモンは、骨粗鬆症が閉経後や卵巣摘出後に発生することから、もっとも効果的な治療薬と考えられますが、副作用として性器出血、子宮内膜症、乳腺腫脹が発生することがあるので注意が必要です。

【予防】

 若いときから骨粗鬆症を起こす「危険因子」を除くことです。カルシウムは一日最低600mgが必要ですので、カルシウムを含む食品とカルシウムの吸収を助けるビタミンD3の摂取に努めることが大切です。牛乳1リットルにはカルシウムが1000mg含まれ ており、ビタミンDを豊富に含む食品はイワシの丸干し、魚の肝油、乳製品です。そして、 閉経早期からの自分の骨量の測定を行い、骨量維持を心がけることが大切です。骨量測定については整形外科によく相談してください。

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