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■変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)

 関節の老化現象や使いすぎなどで、関節の表面がすりへって痛みや運動障害をおこす病気です。

 原因により、一次性変形性関節症と二次性変形性関節症に分けられます。前者は、老化現象のような特別な原因がなしに、中年以後、更年期に多発するものであり、後者は青年期も発症するもので、化膿性関節炎、骨折、脱臼などを経過した後に、これらが治りきらないところに無理な力が加わっておこるものです。いずれの場合も、変形性関節症にかかりやすい関節は、体重がかかり、酷使される膝関節、股関節(下肢の付け根の関節)や指関節です。

  膝関節では、階段を降りる時には体重の7倍の力が加わり、股関節では立っていると体重の4〜5倍の力が加わるとされています。そこで、中年以上のふとった人の膝や股関節、 力士の膝や腰椎、ピアニストやタイピストの指、野球選手の肘などがかかりやすいわけで す。

【症状】

 膝関節の変形性関節症はもっとも多くみられるものです。初期には座った姿勢から立ち上がったときや、歩き始めに痛みます。この痛みは歩行に慣れると消え、疲れると再発し、休むと消えます。病気が進むと階段を下りるときに痛みが増し、膝がはれて水が たまるようになります。そして、膝を完全にのばしたり、曲げたりすることが制限されて痛みを伴うようになり、運動中にゴリゴリした音を聞くようになります。さらに進むとO脚やX脚といった変形を生じ、痛みのため歩行が困難になります。

 股関節の変形性関節症は、日本では圧倒的に女性に多い先天性股関節脱臼の後に発生する二次性変形性関節症が大部分なので、女性に多く、変形性膝関節症より若い年齢で発病します。長時間の歩行で痛みだし、股関節を開いたり、外へねじったりすると痛みを増します。痛みは次第に悪化の一途をたどるのが特徴で、安静にしていても痛むようになりま す。

 指関節の変形性関節症は指の一番先の関節や二番目の関節が変形性関節症になることが多く、痛みと腫脹と変形が特徴です。一番先の関節の変形をヘバーデン結節といい、二番目の関節の変形をブシャール結節といいます。親指のつけ根の関節も変形性関節症(変形性母指手根中手関節症)を起こしやすい関節です。いずれもほとんどが更年期の女性に発生するものです。この指の変形と痛みは、血液検査になんら変化がみられないもので、関節リウマチとは容易に区別されるものです。

【診断】

 診断の決め手はエックス線写真です。この病気が進行すると、関節軟骨がすり減って次第に関節のすき間が狭くなり、骨の辺縁に骨棘がみられるようになり、関節全体の変形へと進行します。変形性関節症は、関節の変形と痛みが強くとも、血液検査には異常 がなく、全身症状を伴わないものです。

【治療】

 変形性関節症は、関節の摩耗、老化が原因ですので、残念ながら現在のところ、 関節を若返らせるような根本的な治療法はありません。治療は、痛みをやわらげ、残された関節の機能の低下を防ぎ、これ以上進行させないことが目的です。したがって、関節に かかる負担をできるだけ少なくすることが、この病気の予防と治療にとって大切です。

 肥りすぎは、関節に大きな負担となります。バランスのとれた食事療法と適度な運動療法による体重減少が大切です。この運動療法は関節周囲の筋力をつけて変形した関節にかかる負担を軽くし、また関節が固まることを防ぐために行なうもので、適切に、医師の指導にしたがって根気よくつづけることが大切です。

 温熱療法は血流をよくし、筋肉の緊張をとり関節の痛みをやわらげます。入浴、温泉の利用はよく、入浴中には、関節を十分動かすように心がけます。杖、装具の使用も関節への負担を軽くします。

 関節に水が沢山たまる時は、注射器で水をとらなければなりません。そして、痛みにはヒアルロン酸ナトリウムやステロイド薬の関節内注射が非常に効果的です。しかし、ステロイド薬の注射を頻回にくり返すと、副作用が現われ急速に変形が進行することがあります。関節内注射は1週に1回、4〜5回が限度です。鎮痛消炎薬の内服、坐薬も、痛みの軽減に効果のあるものです。

 このような治療を行なっても、再発することが多く、痛みが強くなり変形が進むときには、早めに関節の適合性をよくするための手術が勧められます。不幸にも関節の破壊がひどく進んでしまった場合には、人工関節による関節形成術が行われますが、夜間に痛みのため目覚めてしまうような進行した変形性関節症にとって、人工関節はまことに効果的な 治療法の一つとなっています。人工関節は、この20年の間に急激に進歩・発展し、手術成績も非常に向上しています。

●医師のかかり方

 変形性関節症にかかるのは、長年の間、体重が加わり酷使される関節にとって宿命的なことです。そして、この病気は、症状が現われた後無理をすると、かならずといってよいほど悪くなっていくものなのです。

 この病気を進行させないためには、早い時期に気づき、整形外科医で適切な指導と治療 を受けることです。

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