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  • 腰痛といっても、その姿は多種多様です。腰部の鈍痛、放散痛、電撃痛などの痛みや、腰を動かした時の痛みや安静時の痛みなどさまざまです。
    また、部位的には坐骨神経痛といわれる殿部痛、大腿部痛、下肢痛をともなうこともあります。つまり腰の骨(腰椎)やその周辺に何らかの異常が発生して、その周辺神経が刺激されて生じる痛みが腰痛や坐骨神経痛です。この腰痛症や坐骨神経痛はよく病気の名前として使われることがありますが、けっして病名ではなくいろいろな腰の病気の症状なのです。
    この腰痛をおこす原因は沢山あります。内科や産婦人科や泌尿器科の病気が原因で起こることもあり注意する必要がありますが、ここでは、整形外科に関係する日常多くみる腰痛を訴える病気にはどんなものがあるか、腰痛の発生する年齢との関係からみてみましょう。
  • 女性は、一般的に55歳を過ぎると、骨からカルシウムが溶け出し骨の量が少なくなり、骨がもろくなることがあります。この原因は、老化や閉経による女性ホルモンの減少ですので、中年以後の女性に多くみられますが、老人の男性にもみられます。また、関節リウマチや関節リウマチなどの治療で使われるステロイドなどの薬が骨をもろくする原因となります。しかし、骨の量が減り、もろくなっただけでは慢性の腰背部痛が続く程度で大した症状は現れません。もろくなった骨は転んだり、中腰で物を持上げようとしたりした時に簡単に折れてしまいます。背骨が折れる(脊椎の圧迫骨折)と体を動かす時に腰・背部に激痛がはしり、そのうちに腰や背中が曲がってきます。
    もちろん、男性に腰痛を起こす病気は、女性にも起こりえますが、閉経後の骨量減少(閉経後の骨粗鬆症)は中年以後の女性の代表的な病気です。中年以後の女性にも油断をしてはならない腰痛に、乳癌癌や肺癌の腰椎への転移性腫瘍もあります。