学童期、思春期の女子に、背骨の弯曲が自然に進行していく病気があります。早期には痛みなどの自覚症状がないため発見が遅れこともあります。進行すると脊柱は側方弯曲にねじりも加わりも痛みや、内臓が圧迫され苦しくなったりもします。
早期に治療することが望ましいのですが、痛みなどの自覚症状がないため、家族による早期発見はなかなかむずかしいものです。しかし、裸でまっすぐ立ったときの背中の線をみればよくわかりますし、上体を前に90度くらい深く曲げて、背部の高さに左右差があるかどうかをみることでもわかります。学校検診が進んだためか、相当の頻度で発見されますが、ほとんどが真の側弯症ではなく、いわゆる不良姿勢が多く、半年に一度くらい経 過をみていけばよいものがたくさんあります。
また、閉経期後の女性に多い骨粗鬆症という病気では、骨がもろくなっているため、ちょっとしたことでかんたんに脊椎の骨折をおこしたり、背中がまるく曲がってきたりします。
その他に、背中が曲る病気には、中年以後の腰痛の項で述べました脊椎骨粗鬆症による脊椎の圧迫骨折や変形性脊椎症があります。